私たちはふだん、当たり前すぎて、
「この世界がどうなっているか」を
気にせずに暮らしています。
例えば、
ペンを手から離せば、下に落ちる。
ボールを投げれば、飛ぶ。
細かい違いはあったとしても、結果の方向性はだいたい同じですよね。
だから、
「次はどうなるんだろう?」とか、「なんでこうなるんだろう?」
と考えることなく、いつも通り、生活は続いています。
ところが、原子よりも小さな「量子の世界」では、
この当たり前が、通じない場面が出てきたのです。
同じように準備して、同じように確かめてみても、
結果が毎回、コロコロと変わってしまうのです。
それは、実験に失敗したわけでも、 量子の気分が変わったわけでもありません。
何度も何度も確かめて、やっと分かったのは
「この世界には、最初から答えが一つに決まっていないことがある」 ということでした。
ただ、「一つに決まっていない」といっても、
めちゃくちゃで、デタラメ、というわけではありません。
「絶対にこうなる」とは言い切れないけれど、
「こうなりやすい」という傾向だけは決まっている。
そんな、ちょっと不思議なルールで動いていることがわかったのです。
では、なぜ「答えが一つに決まっていない」のに、
私たちがそれを見た瞬間、結果は一つに決まるのでしょうか?
次は、その不思議なナゾ 「見ると、ようすが変わる?」というお話に進みます。

