「周波数が高いほど良いエネルギーを持つ」「低い周波数はなんとなく暗くて重い」
インターネットや健康系の情報で、こんな言葉を見かけたことはありませんか?
でも、これって本当なのでしょうか?
結論から言うと、周波数に良し悪しはありません。
周波数は、ただの「数値」
周波数とは、1秒間に何回振動するかを表す数値でしたね。だから、それ以上でもそれ以下でもありません。
高い・低いは、あくまで振動の速さの違いを表しているだけで、そこに「良い・悪い」という価値はありません。
たとえば、
- 低い周波数の音 → 低音(ベース)
- 高い周波数の音 → 高音(ピッコロ)
どちらが「良い音」でしょうか?
それは音楽のジャンルや場面によって異なりますよね。周波数の高低はただの違いであって、優劣ではないということですね。
高い周波数が「良い」とは言えない理由
高い周波数が必ずしも良いわけではない例を見てみましょう。
- X線・ガンマ線:非常に高い周波数の電磁波ですが、過剰に浴びると体に害を与えます
- 超音波:高い周波数の音波で、医療に使われる一方、強すぎると組織を傷つけることもあります
- 高周波の電磁波:5Gなどの高周波通信は、障害物に弱く、遠くまで届きにくいという特性があります
一方、低い周波数にも大切な役割があります。
- デルタ波(0.5〜4Hz):深い睡眠中に現れる脳波で、体の回復に欠かせない
- 低周波の電磁波:遠くまで届きやすく、ラジオ放送などに活用されている
- 低音:音楽に深みとリズムを与える
なぜ「高い周波数=良い」という誤解が生まれたのか
この誤解が広がった背景には、いくつかの理由があります。
ひとつは、スピリチュアルや自己啓発の分野で「波動を高める」「高い周波数で生きる」という表現が広まったことです。これらは比喩的な表現として使われていることが多く、物理学的な周波数とは別の文脈で語られています。
もうひとつは、「高い=優れている」という日常的な感覚が、周波数という言葉に重なってしまうことです。でも、物理学における周波数の高低は、単なる振動の速さの違いにすぎません。
大切なのは「適切な周波数」
周波数に良し悪しはありませんが、「適切かどうか」はあります。
- 人間の耳に聞こえる音の周波数は20Hz〜20kHz。それ以外は聞こえない
- 体の各部位には固有の振動周波数がある
- 医療で使われる超音波は、治療目的に合わせた周波数が選ばれる
「良い・悪い」ではなく、「その目的や状況に合っているかどうか」が大切なのです。
情報を正しく受け取るために
周波数という言葉は、物理学・医療・音楽・通信など、さまざまな分野で使われています。
「周波数が高いから良い」「低いから悪い」という単純な話ではなく、どの文脈で、どのような目的で使われているのかを理解することが大切です。
この記事を読んでくださったあなたは、すでに周波数についての正しい基礎知識を持っています。これからさまざまな情報に触れるとき、ぜひその知識を活かしてみてください。
まとめ:この記事でわかったこと
- 周波数はただの数値であり、高い・低いは振動の速さの違いにすぎない
- 高い周波数が良いわけでも、低い周波数が悪いわけでもない
- X線のように高周波でも体に害になるものがある一方、デルタ波のように低周波でも体に必要なものがある
- 大切なのは「良し悪し」ではなく「目的や状況に合っているかどうか」
- 周波数という言葉が使われる文脈を正しく理解することが重要
これで第6章「周波数を知る」は終わりです。次の章では、量子力学の核心のひとつ「重ね合わせ」へと進んでいきます。

